はじめに
まず、鹿児島の郷土料理にはどのようなものがあるか挙げて、材料、作り方、食べ方、由来、食されている地域等について2回に渡りまとめる。
(1)さつま揚げ
さつま揚げは、魚のすり身に地酒と塩・砂糖などの調味料等を加え味付けし、丸・四角など に形を整え、油で揚げて作る。油で揚げる前に、人参やゴボウなどを練りこみ作る物もある。
さつま揚げという名前の由来は、琉球料理のチキアギーから来たと言う説と、薩摩藩主28代・島津斉彬公が、気温の高い薩摩に適した保存料理として、 「 はんぺん 」 や 「 かまぼこ 」 にヒントを得て考案したという説がある 。
主に食べられる地域というものはなく、鹿児島県全域で食べられている。食べられる時期も特にはなく、一年中食べられている。
(2)がね天
「がね天 」 は主に薩摩半島で食べられている 。「がね天」とは、見た目が渡り蟹に 似ており、この地域では渡り蟹のことを「がね」と言うこのことからそう呼ばれている 。
がね天は、さつまいもや野菜を切ったものに衣をつけて揚げたものである 。
作り方は、さつまいもや野菜を千切りにし、小麦粉や卵や砂糖で作った衣をつけて油で揚げる 。
がね天は、さつまいもがおいしくなる時期 9 月~ 11 月 が旬である 。
(3)かつおの腹皮
鰹節の生産が盛んな枕崎の郷土料理。昔、鰹節を作る際に余った脂身の多い腹の部分を焼いて食べたことが始まりである。
鰹節用のかつおの腹皮は塩焼きや醤油煮など火を通して食べるのが一般的だが、釣り上げた直後に瞬間冷凍した刺身用のかつおの腹皮 は 、一度も解凍せず加工されるため刺身として食べ ることができる。
(4)鳥刺し
鳥刺しは、鹿児島県内および宮崎の一部で食べられている郷土料理である。
その名の通り鶏の刺身であり、鶏肉を皮付きのまま表面をあぶり、薄いそぎ切りにして食べられる。
また、鹿児島県養鶏史によると、江戸時代の鶏卵肉料理の項目の中で、開聞郷土誌に、「一般家庭料理として、郷士や百姓は、行事には、鶏がつぶされ、ササミは刺身となり、いも焼酎の料理(ショケ)として賞味されていたらしい」と紹介されており、当時はめでたい行事に食べられることが多かったが、現在は一年中食べられている。
(5)さつま汁
さつま汁は、鶏肉と根菜をふんだんに使い味噌で煮込んだ郷土料理である。
古くから鶏肉を煮て食べる習慣のあった薩摩で、手早く野戦料理風に野菜などを加えて煮たのが始まり。
現在は全国各地に広まり、地方によって異なる食材が使われている。おもに食べられる時期は、大根などの根菜が収穫される 11 月頃によく食べられる。
(6)鶏飯
主に食べられている地域は奄美大島や沖縄などで寒い時期に食べられている。
鶏飯の由来は、今から約400 年前、奄美が薩摩藩の支配下の頃、赤木名で役人をもてなすために作られていた贅沢料理だと言われている 。
作り方としては、煮出した鶏ガラスープは酒と薄口醤油で味を調える。醤油や酒で下味をつけた鶏肉(胸肉かささ身)は蒸し、細かく割く。醤油で味を調える。醤油や酒で下味をつけた鶏肉(胸肉かささ身)は蒸し、細かく割く。干ししいたけは戻し汁と共に甘辛く煮、刻んでおく。卵は錦糸玉子にする。ご飯は茶碗の干ししいたけは戻し汁と共に甘辛く煮、刻んでおく。卵は錦糸玉子にする。ご飯は茶碗の半分ほどによそい、食べる直前に好きな具を好きなだけ乗せ、熱々のだし汁をたっぷりと半分ほどによそい、食べる直前に好きな具を好きなだけ乗せ、熱々のだし汁をたっぷりと注いで食べる。注いで食べる。
出汁の香りと具材、ご飯がマッチし、何とも言いがたい旨味をかもしだす。出汁はお替り自由な場合が多い。